51歳になって、通勤バッグがずいぶん軽くなった。
30代の頃は「何かあったときのために」とあれこれ詰め込んでいた。分厚い手帳、予備の名刺、重いノートPC、大きな財布。肩が痛くなるほど荷物を背負って、それを「仕事へのやる気」の証だと思っていた節もある。
でも50代になると、そういう「重さ」が少しずつ馬鹿らしくなってくる。荷物だけじゃなく、仕事観も人間関係も、あらゆるものを「引き算」で見るようになった気がする。
今日は、私が51歳現在の通勤バッグの中身を全公開する。特に「30代と比べてやめたもの・変えたもの」に焦点を当てて、50代ならではの通勤スタイルをお伝えしたい。
30代の頃の通勤バッグ:「備えあれば憂いなし」の重さ
振り返ると、30代の通勤バッグはこんな感じだった。
- システム手帳(A5サイズ・リフィルびっしり)
- 名刺入れ(いつでも渡せるよう常に携帯)
- ノートPC(15インチ)
- 充電器・各種ケーブル類
- 財布(長財布・カードだらけ)
- 折りたたみ傘
- ペンケース(ボールペン3〜4本)
- 弁当箱
- タンブラー
重さを量ったことはなかったが、体感で4〜5kgはあっただろう。それを毎日右肩に提げて通勤していた。40代後半に右肩を痛めたのは、これが遠因だったと今は思っている。
やめてよかった5つのもの
1. 分厚いシステム手帳
30代の私は「手帳を使いこなす人=デキる人」だと信じていた。予定・メモ・タスク・連絡先、ありとあらゆる情報をリフィルに書き込んで、手帳を育てることに謎の満足感があった。
今はスマホのカレンダーとメモアプリに完全移行。
手帳に書いていた情報は結局、スマホでも管理できる。むしろ検索できる分スマホのほうが速い。気づけばあの分厚い手帳は「書くこと」が目的化していて、使うための手帳ではなかった。
やめた理由: 重い・かさばる・スマホで代替できる
2. 名刺入れを「常時携帯」する習慣
若い頃は「いつでも名刺を渡せる自分」に価値を感じていた。名刺入れは常にバッグの中、すぐ取り出せる場所に。
でも50代になると、名刺交換の場面は激減する。社内の相手はほとんど顔見知りで、社外でも「初対面の場」は事前にわかっている。
今は名刺入れを「必要な日だけ」持っていく。日常の通勤では必要ない。
やめた理由: 使う場面が限られる・必要な時だけ持てばいい
3. ノートPCの毎日持ち歩き
30代〜40代前半はノートPCを毎日持ち歩いていた。「いつでも仕事できる状態」が当たり前だと思っていたから。
でも正直に言うと、通勤電車でPCを開いて仕事することは、ほとんどなかった。重いPCを毎日運んでいたのは、ただの「やる気の演出」だった。
今は社内に据え置きのPCがあり、自宅にもある。通勤中にPCが必要な場面は出張か特定の作業日だけ。そういう日だけ持っていけばいい。
やめた理由: 実際にはほぼ使わない・肩への負担が大きい
4. 大きな長財布
30代の頃は「ブランドの長財布=大人の証」みたいな感覚があった。ポイントカードも会員証もレシートも、全部入れていた。
今は薄型の二つ折りミニ財布に変えた。キャッシュレス化が進んで、現金をほとんど使わなくなった影響も大きい。
財布に入っているのは、クレジットカード2枚・Suica・数千円の現金だけ。バッグの中でもかさばらないし、取り出しやすい。
変えた理由: キャッシュレス化・軽量化・「大人の証」なんてどうでもいい
5. 「いつか使うかもしれない」雑多なグッズ
30代は「備え」が好きだった。ばんそうこう、常備薬、裁縫セット、折りたたみ傘、予備のストッキング(出張時の名残り)……。
「万が一」のために持ち歩くものが多すぎた。でも実際に使う頻度はきわめて低い。
今は「本当に頻繁に使うもの」だけに絞った。常備薬(頭痛薬と胃薬だけ)と折りたたみ傘は残したが、それ以外の「保険的アイテム」はほぼ処分した。
やめた理由: 使わないのに重い・「万が一」は滅多に来ない
今の通勤バッグの中身(2026年版)
やめた後に残ったものがこれだ。
| アイテム | 用途 |
|---|---|
| スマホ | 連絡・カレンダー・決済・ニュース |
| ワイヤレスイヤホン | 音楽・Audible・通話 |
| モバイルバッテリー(小型) | スマホ充電 |
| 充電ケーブル(1本) | バッテリー用 |
| 薄型ミニ財布 | カード2枚・Suica・少額現金 |
| 老眼鏡(折りたたみ) | 50代になって必需品に |
| 常備薬(小袋) | 頭痛薬・胃薬 |
| 折りたたみ傘(晴雨兼用) | 急な雨 |
| A6ノート+ペン1本 | 手書きメモ(アイデア・気づき用) |
以上。これで全部だ。
バッグ自体も変えた。以前は革製のビジネスバッグだったが、今は軽量のナイロン製ショルダーバッグ。重さは空の状態で約300g。フルに詰めても1.5kg程度だ。
50代になって「加えた」もの
やめるだけでなく、新たに加えたものもある。
老眼鏡
48歳ごろから手元が見えにくくなった。スマホを見るには問題ないが、細かい書類や名刺の文字が辛くなってきた。折りたたみ式のコンパクトな老眼鏡を1本入れている。
50代の通勤バッグに老眼鏡は「必需品」だ。恥ずかしがる必要はない。
ワイヤレスイヤホン(使い方が変わった)
30代の頃も音楽用のイヤホンは持っていたが、50代になって使い方が変わった。
今は通勤時間のほとんどをAudible(オーディオブック)に使っている。往復1時間の通勤が、読書時間になった。月に15〜20冊相当のインプットができている計算だ。
通勤という「拘束時間」を学びに変えると、時間の使い方がまるで変わる。
バッグ選びで50代が重視すべきこと
最後に、バッグ自体の選び方について。
① 軽さ最優先
40代で肩を痛めた経験から、バッグ本体の重さを最優先にするようになった。革製は重い。ナイロン・ポリエステル素材で300g以下を目安に選ぶ。
② ポケットが多すぎないもの
ポケットが多いと「しまい場所を決めるのが面倒」になる。メインの収納と、取り出しやすいサブポケット2〜3個で十分だ。
③ 見た目より機能
30代は「ブランド」や「見栄え」を気にしていた。50代になると、機能性と使い心地が全てだと気づく。一流ブランドの重い鞄より、ユニクロやノースフェイスの軽い鞄のほうが快適だ。
まとめ:50代の通勤バッグは「引き算」で快適になる
30代の自分に言いたい。
荷物の多さはやる気や準備力の証明ではない。むしろ、本当に必要なものだけを見極める「判断力」のほうが、よほど価値がある。
50代になって気づいたのは、バッグだけでなく、人生全般において「引き算」が豊かさにつながるということだ。持ち物を減らすと、不思議と頭も軽くなる。
通勤バッグを見直すとき、ぜひ「30代の自分から何をやめられるか」という視点で考えてみてほしい。
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