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50代になると、老後資金の計算を始める方が多いと思います。私も43歳から資産形成を始めて、コツコツ積み立ててきました。
でも最近、7年分の健康データを分析してみて、はっきり分かったことがあります。
いちばん利回りの良い「運用先」は、証券口座ではなく自分の体だった——ということです。
今日は「健康を資産として考える」という、50代にこそ必要なお金の話をします。
生涯医療費は約2,800万円。その半分は「70歳以降」にやってくる
厚生労働省の推計によると、日本人が生涯に使う医療費は1人あたり約2,700万〜2,900万円。そして、そのほぼ半分は70歳以降に集中します。
つまり50代の私たちにとって、医療費の「本番」はこれから。老後2,000万円問題と並んで、実はもう1つの数千万円級の支出が控えているわけです。
もちろん医療費には健康保険や高額療養費制度があるので、全額を自己負担するわけではありません。それでも、通院・薬・入院時の自己負担、そして病気によって働けなくなる収入減まで含めると、健康状態が老後の家計を大きく左右することは間違いありません。
生活習慣病を「1つ避ける」だけで、数百万円級の差になる
例えば高血圧。50代男性の約半数が該当すると言われる、いちばん身近な生活習慣病です。
高血圧の治療が始まると、通院と薬代で月数千円〜、年間で数万円の出費が続きます。仮に年4万円として、55歳から85歳までの30年間なら約120万円。これは薬代だけの話で、高血圧が引き金になる病気(脳卒中・心疾患・腎臓病など)まで進めば、医療費も生活への影響も桁が変わります。
逆に言えば——生活習慣病を1つ予防することは、数百万円の運用益に匹敵する。しかも税金はかからず、元本割れもありません。
これが「健康は最強の資産運用」の意味です。
私の実データ:元手0円で「高血圧ゼロ」を7年継続中
理屈だけでは説得力がないので、私自身の実測データを出します。
私は10年前に車を手放して、移動が徒歩中心の生活になりました。その結果を、Apple Watchと血圧計の記録で振り返ると:
| 項目 | 7年間の実測 |
|---|---|
| 歩数 | 1日平均 約1万6,000歩(7年間・総計約4,000万歩) |
| 血圧 | 自宅で706回測定・平均117/76・基準の140超えゼロ |
| 体重 | 60〜62kgで3年間ほぼ変化なし |
| 健康にかけたお金 | 0円(ジム・サプリ・ウェアすべてなし) |
この経緯は車を手放したら、お金と健康が同時に手に入った話に詳しく書きましたが、ポイントは意志の力で運動したのではなく、「歩くしかない環境」を作っただけということです。
毎日の散歩は、いわば掛金0円・非課税の積立投資。50代からでも、始めたその日から積み立てが始まります。
「見える化」しないお金が貯まらないように、見える化しない健康は守れない
家計改善の第一歩が「支出の見える化」だったように、健康も数字で見える化した瞬間から変わり始めます。
私の場合、この2つが「健康の家計簿」でした。
- 自宅の血圧計——706回の測定記録が「今のやり方で大丈夫」という安心をくれました。1台数千円で、何十年も使えます
- 健康診断の結果——年1回の「決算書」。数値の変化を前年と見比べるだけで、打ち手が見えます
歩数・心拍・睡眠まで自動で記録したい方は、Apple Watchという選択肢もあります。7年使った投資対効果の検証を別記事にまとめています。
健康は「保険料」も下げる
もう1つ、見落とされがちなお金の話があります。
生命保険や医療保険の必要保障額は、本来「起きたら家計が破綻すること」に絞ってかけるものです。貯蓄が育ち、健康リスクが下がるほど、必要な保障は小さくできます。実際、50代の保険見直しで月1〜2万円が浮くケースは珍しくありません。
健康習慣 → 医療リスク減 → 保障をスリム化 → 浮いた保険料を積立へ——この好循環こそ、50代の家計の理想形だと思います。保険の考え方は生命保険の見直しで年間保険料を削減する方法にまとめています。
正直な注意点:健康は「確実な投資」ではありません
ここまで良いことを並べましたが、誠実に書いておきます。
- どれだけ予防しても、病気になるときはなります。健康習慣は確率を下げる営みであって、保証ではありません
- だからこそ、貯蓄・保険・公的制度という「守り」とセットで考えるのが正解です
- 持病や体の事情は人それぞれ。運動習慣を変えるときは、無理のない範囲で(必要に応じてかかりつけ医に相談を)
「健康投資だけで大丈夫」でも「お金の備えだけで大丈夫」でもなく、両輪で回す——これが50代のリアルだと思います。
まとめ:散歩は、無料の積立投資
- 生涯医療費は約2,800万円。半分は70歳以降=50代の今が仕込みどき
- 生活習慣病を1つ避けることは、数百万円級の運用益に匹敵する(非課税・元本割れなし)
- 私の実例:歩く生活7年で血圧平均117/76・高血圧ゼロ・かかったお金0円
- 見える化(血圧計・健康診断)が第一歩。家計簿と同じ
- ただし保証はないので、貯蓄・保険との両輪で
老後のために積み立てているあなたなら、もう素質は十分です。同じ「コツコツ」を、体にも回すだけ。今日の散歩から、利回り最強の積立が始まります。
歩く習慣づくりのコツは50代の運動習慣はウォーキングで十分、健康×習慣の考え方を深めたい方は50代の健康と習慣を整える本5選もどうぞ。