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「個人年金保険、このまま続けていていいんだろうか」
その迷い、私もまったく同じでした。
私は30代半ばから約14年間、月3万円の個人年金保険を払い続けました。払込総額は約500万円。「老後のため」と信じて、何の疑いもなく続けていました。
そして3年前、ある計算をしたことをきっかけに全額解約しました。
この記事では、私が解約を決めた理由と実際の返戻金額、そして「解約すべき人・続けるべき人」の見分け方を、実体験ベースで正直にお伝えします。
この記事でわかること
- 14年払った個人年金保険の「実際の返戻金」がいくらだったか
- 私が解約を決めた計算(同じお金を投資に回した場合との比較)
- 解約すべきか判断する3ステップ
- 解約しない方がいいケース(個人年金保険にもメリットはあります)
私の個人年金保険:14年間の実績を公開
まず数字を全部お見せします。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月々の払込 | 30,000円 |
| 加入期間 | 約14年 |
| 払込総額 | 約500万円 |
| 解約返戻金 | 約490万円 |
| 損益 | 約▲10万円(元本割れ) |
そうです。14年間預けて、戻ってきたお金は払った額より少なかったのです。
銀行に預けていても利息はほぼゼロの時代とはいえ、「老後のための備え」と思って積み立てていたお金が、14年かけて目減りしていた。この事実を知ったときは、正直ショックでした。
※解約返戻金は契約内容・加入期間・解約時期で大きく変わります。途中解約は元本割れになる設計が多いので、必ずご自身の返戻金額を確認してください。
なぜ14年も気づかなかったのか
理由ははっきりしています。加入したとき、私にお金の知識がまったくなかったからです。
30代半ばの私は、保険の営業の方に「老後の備えになりますよ」「税金も安くなりますよ」と勧められるまま契約しました。利回りの計算もしていなければ、他の選択肢との比較もしていません。
毎月自動で引き落とされるので、痛みも感じない。「老後のために何かやっている」という安心感だけがありました。
転機は43歳。貯金がほぼないことに危機感を持ち、お金の勉強を始めたことでした。NISAやインデックス投資を学ぶうちに、ふと「そういえば、あの個人年金って増えてるのか?」と疑問が湧いたのです。
解約を決めた計算:投資と比べてみた
保険証券を引っ張り出して、初めてまともに計算しました。
もし同じ月3万円をインデックス投資に回していたら
| 運用方法 | 14年後の評価額(試算) |
|---|---|
| 私の個人年金保険 | 約490万円(払込500万円) |
| 全世界株式インデックス(年4%想定) | 約670万円 |
その差、約180万円。
もちろん投資には元本割れのリスクがあり、年4%は保証された数字ではありません。それでも、世界経済全体に分散する長期投資の期待リターンと比べて、私の個人年金保険の「実質マイナス」はあまりに見劣りしました。
さらに、インフレを考えると話は深刻です。物価が上がっていく中で、14年後にほぼ同じ額面が戻ってくるということは、実質的な価値はもっと減っているということです。
この計算をした日に、解約を決めました。
解約後:半分をインデックス、半分を配当株に切り替えた結果
解約で戻ってきた約490万円は、半分をインデックス投資信託(NISA活用)、半分を配当株に振り分けました。毎月の払込3万円分も、そのまま積立投資に切り替えています。
インデックスで長期の成長を取り、配当株で「年金の代わりになる定期収入」を作る——個人年金保険に期待していた役割を、自分の手で組み直した形です。
3年経った今、含み益が出ています。もちろん相場は上下するので、この先マイナスになる時期もあるでしょう。それでも「増える見込みのない保険に払い続ける」より、納得感のあるお金の置き場所になりました。
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公平に書く:個人年金保険にもメリットはある
「個人年金保険=悪」と言いたいわけではありません。実際にあるメリットも公平に書きます。
① 個人年金保険料控除(節税効果)
条件を満たす契約なら、年間最大4万円の所得控除(個人年金保険料控除)が受けられます。所得税率20%の方なら年8,000円程度の節税。小さくありませんが、運用の差を埋めるほどではない、というのが私の計算でした。
② 強制的に貯められる
自動引き落としで確実に積み上がるのは、貯金が苦手な人には価値があります。私も「何もしないよりは良かった」とは思っています。
③ 昔の契約は「お宝保険」の可能性
1990年代などに契約した個人年金保険は、予定利率が今より大幅に高い「お宝保険」の場合があります。該当する方は解約すると損です。
解約すべきか判断する3ステップ
私の経験から、迷っている方への判断手順です。
ステップ① 解約返戻金と払込総額を確認する
保険会社に電話するか、契約者ページで「今解約したらいくら戻るか」を確認します。これを知らずに判断はできません。
ステップ② 契約時期と予定利率を確認する
- 予定利率が高い古い契約(目安1.5〜2%以上) → 続ける価値が高い
- 低金利時代(2010年代以降)の契約 → 私のように増えない設計の可能性大
ステップ③ 「やめた後の置き場所」を先に決める
解約して終わり、では老後の備えが消えるだけです。解約前に、NISAでの積立など切り替え先を決めておくこと。私は「解約手続きの前に証券口座とNISA口座を開設」という順番で進めました。
NISAの始め方は積立NISAの始め方2026【完全版】で詳しく解説しています。
解約しない方がいいケース
正直に、解約をおすすめしないケースも書いておきます。
- 予定利率の高い古い契約(お宝保険)の方
- 年金受取開始が目前の方(返戻率が最も高くなる時期を待つ方が得な場合あり)
- 投資に回しても続けられる自信がない方(解約金を使ってしまうなら、強制貯蓄の方がマシです)
- 元本割れの数字を見るとどうしても夜眠れない方(性格に合わない投資は続きません)
まとめ:「老後のため」を思考停止の言い訳にしない
14年間・500万円の実体験から伝えたいことは1つです。
「老後のため」という言葉に安心して、中身の計算をサボらないでください。
- 私の個人年金保険は、14年で約10万円の元本割れだった
- 同じお金をインデックス投資に回していたら、試算では約180万円の差がついていた
- ただし、お宝保険・受取直前・投資が性格に合わない人は解約しない方がいい
- 解約するなら「次の置き場所」を先に決めてから
保険証券を引っ張り出して返戻金を確認する——その10分が、私の場合は数百万円の分かれ道でした。
固定費全体の見直しは固定費を削減して年間30万円節約した方法も参考にしてください。
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※本記事は筆者の個人的な体験に基づくものです。保険の解約・投資の判断はご自身の契約内容を確認のうえ、自己責任でお願いします。投資は元本割れのリスクがあります。